『十五ヶ日連続 今様歌合せ』開催の趣旨

 日本今様謌舞楽会は、本年、石原さつき家元継承二十五年、今様研究と研鑽の場としての嵯峨今様道場設立十年の時を迎え、これを機に、後白河法皇により興行された「承安今様合」
(しょうあんいまようあわせ)にちなみ、「十五ヶ日連続 今様歌合せ」開催の運びとなりました。
 本会は、年に一度、後白河法皇の御法前(現・法住寺)にて、今様歌合せを行ってまいりました。これは、十八年前、『梁塵秘抄』が編纂された後白河院の御代、とりわけ、今様の歴史の中でも名高い「承安今様合せ」を慕い、現代今様合せとして、再興させていただいたものです。「承安今様合せ」とは、承安四年(1174)九月一日より十五夜にわたり、後白河法皇の御所・法住寺殿において、今様に堪能な公卿三十人が、毎夜一番ずつ歌合せを行い、勝敗を決したというものです(『百練抄』より)。
 このたび、開催いたします、「十五ヶ日連続 今様歌合せ」は、今様歌合せ再興の機縁となったこの歴史的記録により、本会が新たに、平成版十五日連続今様歌合せとして再興するものです。したがって、承安今様合をそのままに再現するものではありませんが、文献からはどうしてもわからない事柄を、まずは実践することで、研究の第一歩とする試みでもあります。
 開催は、後白河法皇ならびに天皇家ゆかりの寺院および神社、また、本会ゆかりの地でございます。これら今様ゆかりの地で開催することにより、今様の世界をより深く知っていただく機会になるのではと考えております。
                              日本今様謌舞楽会

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